2008年7月2日水曜日

日本版フェアユースの検討は先へ進むでしょうか

更新していない間にも、著作権関連でいろいろ動きがありました。

まず、ダビング10については、補償金問題について文部科学省と経済産業省で調整が行われ、Blu-rayには課金するが、HDDプレーヤや携帯プレーヤには課金しないという妥協案に落ち着きました。(だったら最初から協議調整しとけよ。。。
CNET:ダビング10の補償金問題、Blu-rayに課金の折衷案で文科省と経産省が合意

ダビング10の開始も7月5日となったようです。
CNET:ダビング10が7月5日にも解禁--開始当初は補償金なし 

それよりも、内閣の知的財産戦略本部が「知的財産推進計画2008」を決定して、今年中に、検索サービスのサーバを国内に設置可能できるよう法的措置を実施することと、日本版フェアユース規定の導入を検討することを通知しました。

Tech-On:「知的財産推進計画2008」,検索サービス適法化や「日本版フェアユース」の検討を求める

日本は著作権法の関係でいまだに検索サービスを国内サーバに設置できません。インデックスが著作権法違反になるとされています(そんなバカな。。。でも、ほんとう)。

より重要だと思われるのが、日本版フェアユースの検討です。
ネット法の動き」でも紹介した通り、一部からは政策提言も出ていますが、フェアユースがないと法律に縛られて、日本で新しいビジネスが起こりにくいどころか、アメリカで次々と登場してくる新しいサービスやビジネスモデルにもついていけなくなります。

一方で、フェアユースの導入にも問題はあって、十分な判例の蓄積がないと逆に片っ端から訴えられることになりかねないという指摘もあります。
池田信夫blog:フェアユースより「フェアコピーライト」を

きちんと機能しうるフェアユースの検討をぜひ進めてほしいです。 


[追記]
 無名の一知財政策ウォッチャーの独言:第103回:知財計画2008の文章の確認

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