2008年5月13日火曜日

技術とデザインとトレードオフ

桜井宏氏の「社会教養としての技術」の紹介がありました。

ITPro:桜井宏氏 『「社会教養としての技術」の重要性を訴える』

ITPro:経営の情識 第59回:「技術とは何か」、学校で習いましたか?

「技術と科学は違う。日本の教育では、科学を教えても技術を教えることがない。」というご指摘はもっともです。

(技術リテラシーについて)米国のInternational Technology Education Association(ITEA、国際技術教育学会)は、テクノロジカルリテラシーを次のように定義している。「技術を使用し、管理し、理解し、評価する能力」。つまり技術そのものに習熟するというよりも、「技術を使いこなせる」能力を指している。
「技術の本質はデザイン(設計)にある」「デザインとは相反する複数の要求あるいは制約のバランスをとっていくこと」

日本の学校教育では科学知識の詰め込みが主流となっていて、その応用力とでもいうべき技術リテラシーはまったくといってよいほど教えられていません。「技術リテラシー」といえば、せいぜいパソコンの使い方ということになってしまいます。

それに対してアメリカでは,将来の国を背負って立つ主権者を育成していくために、技術の原則や手法をしっかり教えているといいます。

社会には唯一絶対の答えはほとんどありません(「正解のない問いに知の集約と他者をどう考えるか」)。そこに技術を適用していくときに、あるいは技術を利用していくときに、どのように考えればよりよい解を導きだせるのかについての考え方を知ることは重要だと思います。

自分は文系ですが、文系にもこうした方法論があるものの、まともに学んだのは大学でした。たとえば、『方法論序説』(「方法論(メソドロジー)について」)の内容は今見直しても非常に有効でこれは集合知についてもいえるんじゃないか?などと新しいアイディアに結びついていったりしますが、こうしたことをもっと卑近な例を使って学校で学べてもいいのではないかと思います。

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