2008年5月27日火曜日

ネット規制法案まとめ:フィルタリングと情報アクセスの自由

ネット規制法案のまとめがあったので、リンクをメモしておきます。

無名の一知財政策ウォッチャーの独言:第96回:ネット規制法と児童ポルノ規制強化法の自民党案と民主党案の比較

自分の意見としては、消費者側に選択の自由さえ担保されれば、ある程度の規制はしょうがないと思っています。情報弱者を自己責任として打ち捨てるのか、最低限のセイフティーネットを設けるのか。セイフティーネットを設けるにはフィルタリングの強制は必要で、ただし、フィルタリング業者を自由に選択できるようにすれば、個人の自由を犯されることはありません。

元々、学術的な研究目的であればどんな情報にもアクセスできるべきですが、それにはアカデミズム社会に連綿と続く倫理観を各研究者が持っているという前提があってのことです。

インターネットはすでにそうした狭い世界でのネットワークから社会的メディアへと変化してきています。メディアには報道の自由や表現の自由が権利としてありますが、それらも業界の自主規制を前提としてのものです。既存メディアは、国家による規制と戦いながらそうした自主規制を作り上げてきました。メディアの倫理という積み上げが存在しています。

インターネットの世界にもそうした倫理観の積み上げが必要になってきているという認識です。そこに国家を介在させず市民の手で倫理観を積み上げるためには、規制を受け入れつつその規制の主導権を市民の側に持つということが重要に思います。
国家にとって、完全なる自由放任というのはありえません。国家の根底を否定しないかぎりは。今までのメディアにも国家による規制は存在しています。であれば、むやみに反対するだけではなくて、規制自体は受け入れつつ、ただしその主導権をいかに市民の側に残すのかというところを考えた方がよいように思えます。

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