2008年5月4日日曜日

フィルタリング実現のためには

消費者とサービス提供者が1対1契約できないような広域サービスを、公的に行う方がよいのか民間で行う方がよいのかについて簡潔な議論が池田信夫blogにまとめられていました。

池田信夫blog:フィルタリングの法と経済学

けっきょくミニマムには"コスト"重視か"質"重視かという問題になってしまうのですが。

ただし、それ以外にも、池田さんが指摘している通り、今回の場合は"表現の自由"という問題もからんできますし、コメント欄で小倉秀夫さんが指摘されているように、民間にした場合は質に加えて、個人の責任にしてしまうと必ず出てくる救われない人たちに対するセイフティーネットの問題もあります。

単にコストか質かということであれば民間での方がよいように思いますが、どこまで表現の自由でどこから公共の秩序を乱す情報なのか、どこまで個人の責任にできてどこから救わなければいけないのかという観点が入ってくると難しくなります。

表現の自由については、今までのメディアでは業界の自主規制できているので(官による検閲は許容しない)民間がよいように思いますが、セイフティーネットについては公的サービスとした方がよいようにも思います。

ということをふまえると、落としどころとしては、評価機関は複数の民間業者で行い、フィルタリング機能の実装を公的に義務づけるということになるでしょうか。(ちなみに、Macでは標準でついてますが)

また、携帯フィルタリング用サイト評価の民間機関EMAの初総会が開かれていて、審査料も話題にのぼっています。これだと(この金額だと)個人が気楽に子供向けのサービスを提供するようなことはできなさそうですね。

ITPro:携帯向け“健全”サイト認定機関EMAが初総会,審査料は100万円前後に

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