2008年4月25日金曜日

Live MeshとWeb2.0オンラインサービスとの違いと共通点

MicrosoftからLive Meshが発表されました。レイ・オジーさんの思想が反映されたものになっています。

TechCrunch:Microsoftから「Mesh Live」登場—すべてのアプリとデバイスを同期させるプラットフォーム

TechCrunch:レイ・オジー戦略メモ「ソフトは死んだ、ウェブ万歳」

CNET:フォトレポート:絵で見るマイクロソフトの「Live Mesh」
CNET:FAQ:「Live Mesh」を理解するヒント
ITPro:【Web 2.0 Expo】あらゆるデバイスをクラウドで連携,Microsoftの「Live Mesh」

Live Meshのフォルダに入れられたデータやアプリケーションは、あらゆるデバイスやアプリケーションで同期がとられていく仕組みのようです。
ただし、現時点ではファイルの同期のみで、アプリケーションの同期はまだこれからのようです。

これは、まさに、レイ・オジーさんがLotus Notesで開発し、Grooveへと引き継いできた同期技術を、RSS Feedを使ってさらに広範囲に実現したものだといえます(レイ・オジーさんはFeed Syncと呼んでいます)。

Lotus Notesでは、複数の非定型文書が集まったデータの固まりを"Notes DB"として1ファイルで管理し、それをクライアントとサーバで同期させるという仕組みです(同期は文書ごとです)。
Grooveではさらに、P2P技術を利用して、Groove上のデータをクライアント間で同期する仕組みが作られました。
そして、Mesh Liveでは、同期の仕組みにRSS Feedを使うことでファイルだけでなくより柔軟かつ広範囲にデータの同期を可能にしていったといえます。

これは明らかにMicrosoftによるクラウンド・コンピューティングへの取り組みですが、Googleなどの取り組みとは違いもあると思います。

Googleなどの主だったWeb2.0サービスは、情報をインターネット上のサーバに集めるというものです。その情報にはどこからでもアクセスできます。
それに対して、Live Meshでは、情報をサーバを含めたあらゆるユーザやデバイス間で同期をとるというものになります。

逆に共通点としては、どこからでも情報にアクセスできることや、多くのAPIが公開されてユーザがその情報を使った便利なツールを開発できるということです。その意味で、できることや使い勝手はかなり似てきそうです。

ユーザ・エクスペリエンスとしてはかなり近いものになりそうですが、その奥にある"サーバ一元化"と"クラサバ同期"というスタイルの違いが、今後どのように現われてくるでしょうか。

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