2006年9月26日火曜日

リフレーミングとPICNIC

前回書いたとおり、『日経ビジネスASSOCIE』10・03号に掲載されていた"アクティブ思考法"について。

次のような思考法が紹介されています。

■IT理論
記憶を定着させるのは、Impression(印象)X Times(回数)。

■Lite
Learning in Teaching:教えることで学習する。

■C2理論
成長にはConstructionとChangeが必要。

■アウトバック
アイディアの質の成長には他者へのアウトプットとそのフィードバックが必要。

■リフレーミング
アイディアを次々と生み出すためには、視点を言語化して変えていくことが有効。

■PICNIC
アイディアを具体的な実現策にするためには、Problem→Ideal→Concrete→Negative→Ideal→Concreteというように考えていくべき。

■弱み/常識リバース
弱みは逆転して強みに、常識は覆す。

■K2N
既知(Known)x 既知(Known)=新規(New)。

■CUE
税退蔵、具体例、他との比較、原因と結果、といったように球上に思考を進める。


とくに、リフレーミングとPICNICに注目しました。

ブレーンストーミングしているとアイディアが途中で出てこなくなります。そんなときは、すでに出てきているものの視点をずらしてみたり反対にしてみたりすることが、新たなアイディアを生み出します。

紹介されている例で言うと、
「新規ビジネスを行うのに資金が足りない。その解決策は?」
というお題に対し、
「金融機関に借りる」という解決策を思いついたとすると、そのアイディアは"借り入れ"という視点だと認識しその反対の視点を考えてみる。つまり、"自己捻出する"あるいは"貸す"という視点から資金策を考えてみるとあらたなアイディアが出てくる、というものです。これがリフレーミングです。

ちなみに、最近、MindMapなども利用されれるようになって来ていますが(自分もよくします)、ひねり出したアイディアをカテゴライズしたり関連付けたりすることであらたなアイディアが生まれてくることがあります。
リフレーミングもそういう手法といえます。

そうして出てきたアイディアを具体手策に落とし込んでいくとき、PICNICが使えます。

問題(Problem)に対しそれを解決するような理想型(Ideal)を考え、その理想型を実現するための具体策(Concrete)を検討し、次にその具体策の欠点(Negative)を発見し、今度はその欠点に対する理想型(Ideal)を考え、さらにそれを次なる具体策(Concrete)に落とし込んでいく、というものです。具体策→欠点→理想型→具体策→、、、という部分はずっと続いていきます。

問題や課題があったときに、それにすぐ飛びつくのではなくて、その問題や課題の裏側にあるほんとうの問題は何かをまずは考える必要があります。その結果出てきた問題に対する解決策(1)がPICNICの最初のI(Ideal)でしょう。
次にその解決策(1)を具体的にしていくといろいろな制約や障害が出てきます。それがPICNICのN(Negative)です。
そうした制約や障害に対してさらなる解決策(2)、(3)、、、を考えていくことが重要です。

つまり、問題→解決策というのは、問題に対して1対1でマッピングされた解決策がすぐでてくるようなものではなくて、その本質的な問題の探求とそれに対する何度も何度も繰り返される解決策の具体化の検討を経た結果出てきているものであるべきです。

アイディアを生み出し、それを実のあるものにしていくには、表面的な問題とその解決策(に見えるもの)に飛びつくのではなくて、そうした繰り返しの検討が必要だと思います。そのように本質を熟考したものだけが、ほんとうの解決策となりうるでしょう。

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