2006年8月17日木曜日

アイディア作りの処方箋としての『一億三千万人のための小説教室』 

LifeHacks系のWebサイトや「アイディアなんとか〜」という本ではぜったいに紹介されていないけれども、アイディアを生み出すための王道を書いた本として個人的にもっともお勧めしたい本がこれです。

『一億三千万人のための小説教室』
高橋源一郎

この本は、一見タイトルからすると小説を書くためのハウツー本のようですが、「いかにアイディアを生み出すか」、「クリエイティブになるとはどういうことか」ということが書かれた本です。小説好きでなくても普通のビジネスマンでも読めます。

本来の小説家は、新しい言葉を、新しい語り方を生み出すことがその仕事なのだと言えます。では、新しいものを生み出そうとするときどうするのか?というと、高橋氏曰く、
・その対象を好きになり
・繰り返し真似ることだ
と言います。
その対象について考え、真似をし、考えに考えつくしてもう頭の中が真っ白になったときにこそ、フッとアイディアが生まれてくるのだと言います。
もちろん、もっとうまい表現でその部分について説明しているのですが、新しい発想が出てくるその瞬間をうまく言葉として定着させています。

先に書いたジェームス W.ヤングの『アイデアのつくり方』ともつながる部分がありますね。

最後に、Amazonにあったこんな読者レビューを紹介しておきます。まさにその通りだと思います。

  私が思うに、すべての「素敵な」ハウツー本には、
  それが文学でも音楽でも美術でも
  結局同じ事が書かれています。
  そしてこれはその「素敵な」ハウツー本の一冊でることに間違いはありません。

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