2007年10月1日月曜日

大手新聞社のオンライン戦略

最近、大手新聞社のネット上での動きが活況です。

まず、アメリカでは、大手新聞社のNewYork Timesが、一部有料サービスとしていたコラム記事や過去記事も無料化にしたようです。

メディアパブ:NYTのアーカイブ開放,新聞社サイトが新局面に

それ以外の有料新聞サービスも、NewsCorpのマードックが買収したことなどにより無料化される可能性があるという話も出てきています。

メディアパブ:新聞社サイトの有料サービス,最後の砦も崩れそう


日本では、先週産經新聞がMSNと協力してニュースサイト「MSN産経ニュース」の開設を発表しました。
このサイトが画期的なのは、ウェブファーストをうたっていることです。つまり、新聞記事になる前にウェブで記事を発表するという、ウェブ中心の記事配信方針を出しているところです。

ITMedia:21世紀にふさわしい瓦版の先駆けとなるか——「MSN産経ニュース」開設

ITMedia:スクープも紙より先にWeb掲載 「MSN産経」の本気度

産經新聞は、子会社を作って「iza!」というブログやトラックバックと連携したニュースサイトを運営するなど、日本ではこの分野を先導してきているとも言えます。

これに対して、MSNと手を切った毎日新聞は、独自に「毎日jp」を開設し、オールアバウトと協業しながらブログやソーシャルブックマークと連携していくようです。

ITMedia:ブロガーの力も借りる「毎日jp」

こうした連日の大手新聞社の動きに反応するかのように、それ以外の大手新聞社である朝日、日経、読売が提携してのニュースを発表しました。

ITMedia:朝日・日経・読売が提携 「ネット活用で紙の新聞を維持」

しかし、これを見る限り、サービス内容は差別化されておらず、具体的コンテンツも見えてこず、"紙"の方を重視しているなど、従来通りの新聞社の既成概念を陳列しているだけのようで、インパクトと魅力に著しく欠けます。他がいろいろやりだしているので遅れた3社が慌てて発表したという印象を受けてしまいます。

今回の三者提携の発表の中では、サイト開設の話よりも、「地域販売店の統合」の方がより大きいのではないでしょうか。

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