一連の原発報道の流れの中で、意外にも平田オリザさんが話題になったときがあり、しかも内閣官房参与としてだった。「???」と思いながらも受け流していたら、『総理の原稿』という本を出していることを知った。
なんと民主党への政権交代時に内閣官房に入り、総理大臣の演説の原稿をレビューしていた(いる?)というのだ。ただでさえ政治の言葉が希薄化してきているのに、311以降はすっからかんになっているので、平田オリザさんがどんな思いで内閣官房にいるのか気になり読んでみた。
やはり、公の言葉と日常の言葉を近づける、という思いからその役職を受けて活動してきたようだ。宇宙人と言われた鳩山総理の主要な演説をみてきたそうだ。たしかに、今思えば鳩山総理の言葉は今までの総理大臣の言葉とは違っていた。
でも、惜しむらくは、当時平田オリザさんが目指していたようには鳩山総理の言葉を捉えられていなかった。当書籍では、続かなかったことが悔やまれるとあったが、その取り組み自体が私たちに見えてきていなかったこともまた悔やまれることなのではないか。それとも、自分だけ見えてなかった?ぜひ、日本語での「公の言葉」を新しく作っていっていただきたい。
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